2004年10月26日

システム屋としてのプライド

先日、「ぐるぐるまわる」の記事でも書かせていただいたが、前述の私の経験のように、中間業者が満足な面接もせずに、その役目を引き合いをいただいた会社に委ねてしまう。

そのような無責任な例はあまり多くはないのかも知れない。ただ、面接するにしても、私の経験上、せいぜい1時間前後で是非を判定してしまう。それで何を見極めると言うのだ。

社員の採用であれば1次試験、2次試験−と、1回で決める事をしないやり方をとる会社は多いだろう。また、採用したからといって、すぐに仕事の第一線を任せるような事は大抵しない。

この会社、この仕事がどのような生業か、必要な知識・技術は何か。そういう部分をクリアしてから本格的な仕事のデビューをしていただくのが一般的だ。

だが、協力会社面接は1時間前後。そして合意すればいきなり第一線に送り込まれる。これは言わば賭けの世界だ。

ここにもう一つの例がある。私自身の経験ではないが、私の知っているある会社が現実に行っていた事だ。

・・・・・

ある大手ソフトハウスより、SE10名の体制を作って欲しい−とのオファーを受けた。

自社の技術者が居ないので、早速、協力会社に技術者提案依頼の絨毯爆撃。1社ならともかく声をかけているのが3、4社を超えると、もう面接に力を入れようが無い。質はともかく、10名集めることが仕事なのだ。

とにかく10名。

だが、なかなか集めることが出来ない。

そんな状況で望んだある面接。

ここで良い人に出会えればなんとか先方に提案出来る。
ところが、面接対象の技術者は一目で「これは...」と思わせる方であった。

面接する側をご経験された方であればおわかりだと思うが、出来る人を見極めるのは大変難しいが、ダメな人を見極めるのは比較的簡単だ。稀に、しばらく時間が経ってから「思ったよりやるなぁ...」と思わせる方もいらっしゃる。だが、確率は極めて低い。

さて、一目で明らかに「ダメだこりゃ。」と思ったが、10名集める事が優先した。

これで数が揃い、先方に提案・合意を得て、仕事が始まった。だが、仕事と集まった要員の質的バランスがあまりに悪い。どう見てもクレームが入る筈だ。

その事を営業の方に追求すると、「わかってる。ダメならまた代わりを探せば良い。」と。

どうだろうか、このスタンス。

前にも触れたが、この手の商売を主流にしている会社の営業の方は、「困った時の人助け」を使命に、構築した人的ネットワークをフル活用し、依頼された人探しを行う。時には無理を聞いてくれて感動したり、「裏切られた、筋が通らない」などと、喜怒哀楽のある仕事に満足している方も多い事だろう。

しかし、ソフトウェア受託開発会社として、

貴方の会社のサービスって何ですか?
それでシステム・ソフトウェアの品質は保たれるのですか?
その仕事を通じて、お客様に何を喜んでいただければ良いのでしょう。

などと言いたくなる。まぁ「雇用の創出」にはなってるかもしれない。が、長期的な観点で見たらどうだか...。

・・・・・

確かに仕事の引き合いは多いに越した事はない。当たり前だ。ただ、もし社員でこなせぬオファーが発生し、別の会社にお願いするにしても、自分の会社の社員を採用するが如く真剣に、時間をかけて、その方の人となりを見極めたいものだ。

それが、自社のサービスとして、品質・品格をキープ出来る−という確信が欲しい。それが出来なければ、他の会社に仕事をお願いするのは、ソフトウェア受託開発会社としてのプライドを賭けて控えるべきだと私個人としては思う。

シグマクレスト
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sigma1126 at 16:05│このブログを人気ブログランキングで応援する | Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!
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よろしくお願いします
土の香りのソフト屋さん
高橋和美

1984年 銀行系シンクタンク入社
その後、中小ソフトハウスにて経験を積ませて頂き、
2001年9月10日、螢轡哀泪レストを東京五反田に設立

当初6名で始めた会社も、徐々に体制が大きくなり、目下数々の壁に体当たり中。

夢は、第一線を退いても自分の居場所となる憩いのエリアを設立すること。

一人の成功は望まない。
仲間との成功分かち合いを好む。
年に一度はビールかけをするような元気で暖かい仲間・集団、そしてそれを周囲に伝染させていきたい。
月別