2015年05月18日

■IT業界を目指す方へ(6)

DSC_0560-2曇天。夜には雨模様となるようだ。気温もそこそこ上がるようで、朝から蒸し暑く、またしても梅雨の予行演習のような1日となりそうだ。

自分は先週末の1日人間ドックを終え、ある意味一段落なのだが、今後も途切れることなく再構築に取り組んでいこうと思う。

大阪都構想の住民投票。地域的に直接かかわるところではないのだが、大規模な住民投票という事で、それとなく気にしていたが、結果は反対票の勝ち。反対理由を見ていくと、「現状を変えたくない」という類のものが多かったように思う。物事を変える事の難しさ。そして、その場合には「どちらかと言えば・・・」という事以上の圧倒的なメリットを立てないとうまくはいかないということだろう。

今日は書きかけの「IT業界を目指す方へ」をまた。



・・・・・

さて、ある程度、この業界の生業や特徴を掴み、なおかつ「その気」でいたなら、ごく少数の起業する方々を除けば、企業選びの段取りとなる。最終的には、前回書いたように、その企業そのものを見ないと実態に近づく事は出来ないが、もちろん、取り組んでいる事業や、企業系列(メーカー系、ユーザー系、独立系など)、企業規模、企業年齢などで一般的に語れる部分もある。

だが、まだその前に、この業界に満盈している2つの特徴的な状態について触れておきたい。

1つは、「ゼネコン構造」と呼ばれるこの業界の多重下請構造。

「IT業界を目指す方へ(1)」の本文でリンクしている
「『2015年問題』がIT業界に迫る覚悟」
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20140225/538988/
の最初に触れられているように、この業界は、システムを利用するお客様からの発注先が多重構造になっているということだ。

つまり、お客様→大手ベンダー→中堅SI会社→中小ソフト→中小ソフト・・・・というように、記事で触れているように、その多重度合が5層6層になることも珍しくはない。こういった構造での仕事の場合、契約の上位に位置している会社は、システム全体ないし、部分的に責任を持ってプロジェクトを回す体験が出来るのだが、それ以降はどのような発注になるかというと、「システムのこの部分をお願い」という依頼ではなく、「こういう技術を持った人を何人」というお願いとなる事が通例だ。

従って、そのオファーを受けた側としては、逆に条件にあう技術者を提供する事が商売となる。自社にそういうメンバーがいなければ、また別の会社に横流しの如くオファーを出す。こうして多重下請け構造が出来上がっていく。

もし、階層の低いところで仕事をするケースが多い会社に入ったならば、多くの場合、「来月からここの現場に行ってくれ」、そして数ヵ月後には「次はここ」というように、客先と数回の面談を重ねながら現場を転々とする事が多くなる。もちろん腕が認められれば長く依頼を受ける事もある。もちろん、全てが全てというわけではないが。

また、スキルとしては、実務の中でも下流工程、主に詳細設計、プログラミングやテストについては積み重ねる事が出来る。が、例外はあれど多くの場合はお客様の顔を見て仕事をする事はほぼ難しい。従って、比較的上流工程のスキルは身につきにくいという事となる。さらに言えば、多くの場合は、上位の会社の方々との共同作業となり、自社の中でチームを作って一つの成果物(システム)を作り上げていく−という体験もなかなか出来にくい環境となる。

敢えて、善し悪しという部分は触れないが、まずはこういう特徴をおさえておきたいところだ。

sigma1126 at 09:15│このブログを人気ブログランキングで応援する | Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!
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