2012年07月06日

■ズタズタになったプライドの恩恵

プライド昨日は蒸した非常に空気の重たい1日だった。黙ってたっているだけで、じわじわと汗が滲み出るあの感じ。日本の梅雨、日本の夏が確実に到来したのだと感じる事となった。

現在携わらせて頂いているシステム構築の仕事も、基本設計ラストスパートの時期となり、昨日今日は最後?のお打合せの時間を頂き、仕様の詰め作業を行っている。久しぶりに書いて書いて書きまくった凡そ3ヶ月余り。何としてでもお客様要望をまずはこのドキュメントに気持ちを込めてしたためておかねば−という思いだ。

基本設計−と言えば、苦い経験がある。



・・・・・

あれはまだ自分が28歳の頃。まだ新卒で入社した会社にいた頃だった。当事その会社は東阪に大拠点、そして、NY・ロンドンにも拠点を増やしていった1000人を越える会社だった。

携わった、誰もが知る某製薬会社様の顧客管理システムの仕事。今回同様、お客様のご要件ヒアリング、基本設計というフェーズ、つまり最初からプロジェクトに参画させてもらった。しかもリーダーとして。

そもそも基本設計(概要設計とかとも呼ばれる)で、一体何をどのレベルまで落とし込めば良いのか、まだ身体では判りえてはいなかった自分は、「まぁ大体大枠を抑えるようにして、細かな部分は後のフェーズでやればいい事」とばかりに、今を思えばかなりアバウトな設計書を作成していた。

最初は一見仲良くやっていけそうだった、同じ年のお客様ご担当の顔色が、時を刻むにつれ変わっていった。

「こないだお話していたあの件、どうなりました?どう実現できますか?」
「オンライン業務に強いという評判から御社にお願いしたのですが・・・」

こういった発言がお客様から増えだし、徐々に真綿で首を絞められるような状態となっていった。オンラインが強いといっても、利用する通信プロダクトは1000人居るこの会社の誰も知らないだろう。ましてや顧客管理とは?の部分も経験的に非常に陳腐。基本設計の中盤を越えると明らかにお客様は「お怒りモードに。」

一度失墜した信用を元に戻すのは難しい。また、「坊主憎けりゃ・・」の状態ともなる。技術力の無さを契機に、動きの鈍さ、ドキュメントのまとめ方に至るまで、こっぴどく指摘を受けた。

そもそも大したものではないが、ズタズタにされたプライド。

あれから20年余り、今尚あの経験がこの仕事をしてきて最もつらい時期だったという自覚がある。そして、大事な教訓として、その後の自分の仕事を大きく変える良い分岐点であることは間違いない。

この仕事も、フェーズ毎に何をやらなければいけないか、マニュアルや標準は多数ある。IPA(情報処理推進機構)という行政機関もあって、ガイドラインも示している。

が、何度も触れているように今だ手工業的な要素が濃いこの仕事。あくまで人の頭で解釈し行動し、書き記す限り、その内容・深さは人により、予算により、かけられる時間により千差万別で、それを精査する有効な手段もない。

大事なことは、全て最初のフェーズで潰しておく。そしてそれを可能な限り文書としてきっちり残しておく。当たり前のようだが、これが今の自分の仕事を支えている。

sigma1126 at 08:29│このブログを人気ブログランキングで応援する | Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!
▼SEとしての道のり 

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よろしくお願いします
土の香りのソフト屋さん
高橋和美

1984年 銀行系シンクタンク入社
その後、中小ソフトハウスにて経験を積ませて頂き、
2001年9月10日、螢轡哀泪レストを東京五反田に設立

当初6名で始めた会社も、徐々に体制が大きくなり、目下数々の壁に体当たり中。

夢は、第一線を退いても自分の居場所となる憩いのエリアを設立すること。

一人の成功は望まない。
仲間との成功分かち合いを好む。
年に一度はビールかけをするような元気で暖かい仲間・集団、そしてそれを周囲に伝染させていきたい。
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