2005年12月12日

■立場逆転

私達のようなソフトウェア受託開発を行っていると、「世間は狭い」というのが有り勝ちな感覚だ。

「コンピュータSE」「プログラマ」と呼ばれる職種に従事している人口は、今やかなり多数の筈である。が、一度何らかの仕事で係わった方と、後々また別な現場でお会いすることが私自身過去にもしばしばあった。

恐らく、一言で、ソフトウェア開発業−と言っても、業務系なのか制御系なのか、得意な業務分野は何か−などで、ある程度細かく分類出来る。また、これに加えて、度々触れさせて頂いているが、この業界の下請け構造、「なわばり」がある。従って、会社を渡り歩いたとしても、同じ分類の中で、もしかすると同じなわばりの中の移動となる為、決して遠くない所にいるケースが多いのだ。そして時を経てまた出くわす−という事に繋がる。

例えば、かなり階層の下の会社で雇われて、あるユーザー現場にて、ある業務を従事しているとする。自分は階層構造の下の方の雇われなので、同じ会社として行っている筈の隣の人とは全く知らない仲であることも多い。

やがて、昼食などを共にとりながら、互いの会社、置かれている環境などについて教えあうようになる。幼稚な世界だと思うが、自らの給与などについても情報交換したりする。そうなるとやがて、「隣の島が良く見える」状態となる。

「俺も君の会社に入れてもらいたいなぁ。」最初は冗談だ。
「いいよ。紹介しようか?」
「えっ!?マジで?いいの?」と、きっかけが出来る。
このような流れで会社を辞めていった技術者を、自分もかなり過去に多く見てきた。

また、これとはややパターンが異なるが、階層構造上位の会社からの明らかなスカウトを見ることも数多くあった。最低の商慣習?を守る為、ご丁寧に、一旦別な第三者の会社に入社させ、そこを数ヶ月で退職させて自分の会社に入社させる−という作戦だ。技術者本人は、結果として、中間の会社事務所には一度も足を踏み入れる事無く、これまでより高待遇を提示してきた会社に入ることが出来る。(本当にその会社が彼の居場所としてふさわしいか否かは別問題だが)

さて、このように世界が狭く、人の流動激しい業界であるので、立場の逆転現象もしばしばある。
特に、私のように、もともとは数千人の会社に居ながら、人数規模では小さな会社へと移動してきた者にとっては尚更だ。つまり、この間まで、自分の所属会社の下請けとして来ていた人が、いつの間にか「お客様」へと変貌しているケースだ。また、もともとは同僚だった方が、今はお客様であったり、ビジネスパートナーであったりもする。

なので、仮に今は、立場的には自分より弱い相手であっても、決して横柄な態度は良くない。いずれ立場が逆転し、反撃を食らうだろう。(その前に、その方からは相手にされないとは思うが)
そうならない為に、立場は関係なく、謙虚に尊敬の念を抱いて、目の前の相手と触れ合っていくことが肝心だ。「立場は人を作る」とも言うし、それも確かに言える部分もあるが、それはいかにもエラそうな人格を作る事ではない。
まずは魅力ある自分を創るべく磨くこと。謙虚たるべし。

sigma1126 at 21:31│このブログを人気ブログランキングで応援する | Comments(4)TrackBack(0)この記事をクリップ!
▼システム屋として 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by つかさ:「ソリューション営業の道具箱」   2005年12月13日 07:58
いつ、どこで立場が変わるかわからないのですね。謙虚な姿勢が一番ですね。
2. Posted by 土の香りのソフト屋さん   2005年12月13日 09:17
つかさ様
そうなんですね。今も実際、以前はパートナーとして従事頂いてた方が、お客様ご担当だったりします。
3. Posted by 出口 茂   2005年12月13日 09:41
そうですね、どこに行っても同じ態度(お客様にはそれ相応の態度にはなりますが)、陰口を言わないなどは、簡単そうに思えて、なかなか難しいことですね。それが自然にできるようにならねば。
4. Posted by 土の香りのソフト屋さん   2005年12月13日 09:46
出口様
言えてますね。どうしても人間、毒吐きたくなる時ありますよね。私も自然に出来るようになりたいです。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
よろしくお願いします
土の香りのソフト屋さん
高橋和美

1984年 銀行系シンクタンク入社
その後、中小ソフトハウスにて経験を積ませて頂き、
2001年9月10日、螢轡哀泪レストを東京五反田に設立

当初6名で始めた会社も、徐々に体制が大きくなり、目下数々の壁に体当たり中。

夢は、第一線を退いても自分の居場所となる憩いのエリアを設立すること。

一人の成功は望まない。
仲間との成功分かち合いを好む。
年に一度はビールかけをするような元気で暖かい仲間・集団、そしてそれを周囲に伝染させていきたい。
月別